Volkswagen Scirocco R '10【GT7/グランツーリスモ7】
シャープなコーナリングフィールが持ち味の端正なスポーツクーペ
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Volkswagen Scirocco R '10の公式解説

2008年にその名前が復活したフォルクスワーゲンシロッコは、ゴルフの基本コンポーネンツを巧みに利用して開発されたスポーツクーペだ。

主力となるターボ+スーパーチャージャーの1.4TSIでもその動力性能は高い評価を得ていたが、2009年、さらにハイパフォーマンスを誇るモデルが追加された。その名はシロッコ R。シロッコがニュルブルクリンク24時間耐久レースで2年連続クラス優勝を飾ったことを受けて、そのテクノロジーをフィードバックしながら開発された最もホットなモデルである。

ロードホールディングの高さを想像させる抑えめの車高と、ワイドトレッドなボディスタイリング。ニュルブルクリンク参戦車両を彷彿とさせる専用の前後バンパー、サイドスカート、ルーフスポイラーで武装し、サスペンションやブレーキも大幅に強化。ツインクラッチトランスミッションDSGに組み合わされるパワーユニットは、256PS/6,000rpm、33.7kgfm/2,400-5,200rpmへとチューンナップされた2.0TSIの直噴ターボエンジンだ。これはほぼ同時期にデビューしたゴルフ Rに搭載されているものと同じだが、ゴルフ Rが4WDシステムの4モーションを採用しているのに対し、シロッコ RはFFのまま。理由は、車重の増加を嫌ったからである。

その結果、1,410kgとゴルフRより120kgほど軽量に仕上がり、フォルクスワーゲンの全ラインナップ中で最もスパルタンな乗り味を持った俊足を誇るハイスペックスポーツモデルとなった。

豪快なエンジン音、シャープなコーナリングフィール。実用性を兼ね備えながら、思う存分にスポーティな走りが堪能できる貴重な1台である。

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