NISSAN SKYLINE GT-R NISMO (KBNR32RXFSL-RA) '90の公式解説
グループA規定に排気量を合わせたRB26DETTエンジン、パワーを無駄なく伝える4WDシステム、シャシー性能の能力を広げる4WSシステム。1989年にデビューしたBNR32型スカイラインGT-Rは、元々ツーリングカーレースでの勝利をにらみながら生まれてきたモデルだった。
その証がデビュー翌年に登場した500台限定のグループA参戦ホモロゲーションモデル、GT-R NISMOである。
標準モデルのGT-Rに対し、このGT-R NISMOでは、冷却効率向上のためエンジンルームヘの空気流入量を増やすモールをフロントグリル上部に、開口部をフロントバンパーにそれぞれ追加。空力特性向上のため、サイドシル後部にリアタイヤまわりの空気の流れを整えるプロテクターを、リアには小型のスポイラーを追加。タービンもセラミックからメタルヘと変更、エキゾーストマニホールドも専用品となる。また、軽量化のためにエアコン、オーディオ、リアワイパーなどが外され、車重は標準モデルに対し30kgほど軽くなっている。
このクルマは日本国内最高峰のツーリングカーレースをはじめ、ヨーロッパ各地やオーストラリアにおける名門耐久レースでも数々の勝利を重ねるなど、世界のグループAレースでたちまち猛威を振るいはじめたのはよく知られるところだ。