NISSAN SILVIA K's Aero (S14) '96の公式解説
1993年10月、大ヒットを記録したS13型シルビアの後継車として誕生したS14型は、3ナンバーボディにサイズを拡大することで魅力の向上をはかった。
S14型の全幅は、S13の1,690mmに対して1,730mmとなり、これにあわせてトレッドも拡大。全長はプラス30mmの4,500mm、全高はプラス5mmの1,295mmと大きなサイズアップはないが、全体のボディラインがソフトになったためか、幅広感が強調されている。K'sのタイヤは16インチが標準となった。
エンジンはS13型に搭載していたSR20系をブラッシュアップして搭載。トップグレードのK'sには15PSパワーアップした220PS/28.0kgfmのインタークーラーターボ、Q'sとJ'sには160PS/19.2kgfmのNAが搭載されている。サスペンション構成も基本的にはS13型を踏襲し、フロントがストラット、リアがマルチリンク。電動スーパーHICASモデルも用意された。
1996年には大胆なマイナーチェンジを実施する。エクステリアがソフトなイメージから一転し、つリ目型のヘッドランプと大型リアスポイラーを備えたたくましいものへ変更されたのだ。
ここで紹介する「エアロ」は、1995年春にK'sとQ'sに追加された上位モデル。エクステリアでは専用バンパーと前後スポイラー、インテリアでは本革巻きステアリング&シフトノブ、ホワイトメーターを標準装備とした。ユーザーからも人気を集め、マイナーチェンジ後も継続設定された人気グレードである。
手頃なFR車が希少になりつつあった90年代、その魅力を次世代へつなげたという点で、S14型シルビアは重要な1台といえよう。海外でも人気を博し、北米では240SX、ヨーロッパでは200SXの名前で販売された。