HONDA S2000 (AP1) '99の公式解説
S500、S600、S800と、エンジン排気量の3ケタの数字で車名にしていたかつてのホンダのSシリーズが、S800の市販から28年の時を経て、4ケタの数字を与えられて復活。それが1999年4月、ホンダの50周年を記念して生まれたS2000だ。
S2000はスポーツカーとしての運動性能を突き詰めるために、すべてが専用設計されていた。
ハイXボーンフレームという高剛性なオープン構造モノコックボディは、オープンカーでありながらクローズドボディ同等以上の剛性を確保した。2L直列4気筒DOHCであるF20C型エンジンは、市販車には希な9000回転という超高回転を許容し、NAでありながら250PSという最高出力を実現。いっぼうで10・1 5モード燃費12.4km/Lという低燃費も誇った。組み合わせられる6速MTも専用設計で、シフトフィールと軽量化を両立させるための特殊な2次減速機構に開発陣のこだわりが込められていた。
2000年7月には、車速と舵角に応じてギアレシオを可変させるステアリング機構であるVGSを搭載するType Vを追加設定。2007年には空力とサスペンションを見直し、ワインディング走行をさらに楽しめるType Sも追加された。