BMW M3 Sport Evolution (E30 1th gen) '89の公式解説
BMWの初代M3が登場したのは1985年のこと。ツーリングカーレースに出場するためのベース車両として、E30型3シリーズをベースにBMW M社が開発したロードカーであった。
2ドアセダンをベースにトレッドの拡大とそれに伴うブリスターフェンダー化、前後スポイラーとサイドスカートなどはもちろん、Cピラーとリアウィンドウの角度の見直しやトランクのハイデッキ化なども行なわれ、Cd値は0.38から0.33へと向上。エンジンは専用の2.3Lの直列4気筒DOHCで、最高出力195PS最大トルク23.4kgfmを発揮していた。
レース仕様は1987年から実戦に投入され、DTMでは10戦中5勝でシリーズを制覇するなど世界中で大活躍を収めるいっぼうで、ホモロゲーションモデルのロードカーはさらに進化を続ける。
そして同じ年、空力を突き詰めてエンジンを210PSとしたM3エボリューションへ。1988年にはエンジンを220PSへと引き上げたM3エボリューションⅡへ、さらに1989年にはE30型M3の最終型へと発展。M3スポーツ エボリューションと呼ばれる最終型は、レース規定変更に合わせて排気量を2.5Lへ拡大し、238PS/24.5kgfmを発揮。また前後のスポイラーも専用のものとされた。