Ferrari 458 Italia '09の公式解説
2009年のフランクフルトショーで登場したF430の後継モデル、フェラーリ458イタリア。1989年の348、1994年のF355、1999年の360モデナ、そして2004年のF430と5年おきに進化してきたV8ミッドシップシリーズだが、この458もその血統に恥じぬ仕上がりとなっている。
シャシーは新設計のアルミスペースフレームで、直噴化されたV8エンジンは4,499ccの排気量からNAとしては驚異的といえる570PS/55.1kgfmを発揮。ミッションは7速のデュアルクラッチ式2ペダルMTで、シフトスピードは大幅に向上。さらにエンジン、ギアボックス、サスペンション、E-DIFF、F1トラック、ESP、ハイパフォーマンスABSを統合し、「ローグリップ/スポーツ/レース/CTカット/CSTカット」という5つのモードが切り替え可能となる「マネッティーノ」も制御が飛躍的に進化、これまで以上に効率がよく安全で楽しい走りを提供してくれる。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンクとなり、599で初採用されたマグネティックサスも第2世代へと進化を果たしている。
またさらにエアロダイナミクスの面でもさまざまな新しい試みがなされており、F1という最前線で日々蓄積されている最新のレーシングテクノロジーが、惜しみなく投入されている。結果として得たのは、0-100km/h加速3.4秒、最高速度325km/hというハイスペック。ボディスタイルは、エンツォやF430からの正常進化といえるピニンファリーナ・デザインの流麗さと鋭さを兼ね備えている。
F430の最終モデルでありスペシャルでもある430スクーデリアが0-100km/h加速3.6秒、最高速度320km/hと聞けば、その進化の具合がわかるだろう。