De Tomaso Mangusta '69の公式解説
マングスタは、1966年に発表されたデ・トマソの2番目となる市販ミッドシップスポーツカーだ。
前作のヴァレルンガが1.5Lの4気筒でアンダーパワーだったことから、別のプロジェクトで開発を進めてきたレーシングカー用シャシーを改良して、フォード製V8を搭載。標準では306HP(310.2PS)の289ユニットだが、アメリカ向けでは230HP(233.2PS)の302ユニットをチョイスし、ZF製の5速マニュアルのギアボックスと組み合わせた。
車重は約1.3トンと軽く、最高速度は250km/hとされた。
繊細でバランス感覚に優れたスタイリングは、カロッツェリア・ギア時代のジョルジェット・ジウジアーロの作である。
生産台数は401台と少なかったが、美しいイタリアンデザインのミッドシップに強力なアメリカンV8という組み合わせは、このモデルと交替するかのように1970年にデビューした、ヒット作のパンテーラに受け継がれた。